インターネットからの予約はこちら

耳鼻咽喉科
医療法人社団 マスイ耳鼻咽喉科
〒651-2273
兵庫県神戸市西区糀台5-10-2
西神センタービル2階
TEL:078-991-6880

耳の疾患

耳が痛い、耳だれが出る、聞こえにくい、耳なりがする、耳あかが取れない、耳が腫れた、めまいがする、など

難聴かもと思ったら

聞き返しが多くなる。耳の後ろに手をやる。テレビの音量を大きくする。

周りが騒々しいと聞き取りにくい。早口の声が聞き取れない。などのようなことがあったなら耳鼻咽喉科医に相談してください。と言うのもほとんどの難聴は非常にゆっくり進むため、少しずつ慣れてしまい自分では気づかないことがあるからです。

難聴がもたらすリスク

交通事故の発生頻度は難聴が高度になるほど高くなります。また転倒事故は高齢者において寝たきりになる最も多い原因ですが、正常聴力の方に比べて軽度難聴者は約2倍、高度難聴者は約4倍転倒しやすいというデータが出ています。全米栄養健康調査(70歳以上対象)で、自覚的難聴があると抑うつが起こりやすことも判ってきました。ヨーロッパや日本の調査でも難聴の方で補聴器をつけている人に比べて補聴器をつけていない人の方が約40%抑うつを感じる人が多いことも明らかにされています。そして難聴が認知症と関連が強いことが各国の健康調査の分析で証明されています。2017年には英国の著名医学雑誌のランセットが認知症の予防効果可能な原因の一番に難聴を挙げています。また、英国長期加齢調査(ELSA)において、3千人の難聴者の経過を長期追跡調査したところ正常聴力の高齢者に比べ、補聴器をつけていない人では記憶評価が低い傾向が認められたが、補聴器をつけていた人にはこのような傾向は認められなかったと報告しています。

加齢性難聴

難聴の原因で一番多いものです。両耳の高音域から徐々に聞こえづらくなるのが特徴で、一般的には60歳前後から聞き返しが多くなった、テレビの音が大きいと家族に指摘されて初めて自覚するケースが多いです。加齢性難聴では内耳の組織のしなやかさが失われて、中に入っているリンパ液の流れが悪くなります。また内耳蝸牛にある神経細胞(主に外有毛細胞)の数が減少するためわずかな音の違いや変化に対応できなくなります。さらに内耳からの信号を伝える聴神経の数も減るため言葉がはっきりしなくなります。また脳でも音や言葉の処理能力が低下してきます。このようにいくつもの部位の機能低下が重なって言葉の明瞭度が悪くなります。高齢者と話すときはゆっくり話してあげてください。加齢性難聴の予防には、耳の血管を健康に保つことが重要です。高血圧、糖尿病、脂質代謝異常など生活習慣病のコントロールをしっかりすることが大切で、適度な運動と野菜・たんぱく質を主体にした食事を心がけてください。

補聴器の適応

日本聴覚医学会が定義した難聴の分類で中等度難聴(平均聴力40dB~70dB未満)が補聴器の良い適応と言われております。一応の目安と考えてよいと思います。しかし年齢によっても、仕事をバリバリされているがどうかによっても人それぞれ必要性は異なります。日常生活や仕事に支障をきたすようなら補聴器を使い始めるタイミングといえます。一般に若い人ほど軽度難聴でも補聴器を使用する傾向があります。会議などの聞き取り改善に期待できます。一方高齢になると仕事などで他人に会う機会が減少するため補聴器の必要度が減少すると考えがちです。実際、必要なことは家族が大きな声で言ってくれるから必要ないという話をよく聞きます。しかしどうでもよいような冗談や世間話は理解できず、このような会話が人間関係を作る上で非常に大切にも関わらず敬遠され放置されてしまいますと、抑うつや認知症の誘因になってしまうわけです。

慣れるほどよく聞き取れる

加齢性難聴を含めて感音性難聴というのは内耳の神経細胞の減少が主な理由で生じる不具合で、補聴器を必要としている多くの方がこの感音性難聴による難聴です。この感音性難聴は、1、小さな声は聞こえないが大きな音はうるさく感じる。2、音の鮮明さが低下する。3、会話に聞こえない成分ができる。

などの特徴があります。そのため補聴器を装用しても当初ほとんどの方は雑音ばかり大きくて肝心の会話が聞き取れないと言われます。補聴器を使い始めると急に多くの情報が入るようになり、うまく情報処理することが脳でできないのです。いままで徐々に難聴になっていてそれに対応する脳の場所に長い間さぼり癖がついていたため、必要な音とそうでない音の峻別ができず混乱してしまいます。しかし1週間もすれば、不必要な音を無視する働きが脳にはもともとあるため、雑音は気にならなくなってきます。

家族や周囲の励ましが必要です

補聴器をつけたのだから普通に聞こえるようになったと周囲の方が思い込んで配慮しないのはいけません。加齢性難聴では実際補聴器をつけても完全に聞こえが健常者と同じになることは残念ながら期待できません。家族や友人は1、顔を向けて話す。2、近づいて話す。3、ゆっくりはっきり話す。4、言い直し、言い換えをする。など気配りをしてあげてください。補聴器の使い始めはご本人が非常に疲れます。補聴器を使いこなせるまで数週間から数か月を要しますので、温かく見守ってあげるようにしてあげてください。

補聴器店に行く前に耳鼻咽喉科を受診

聞こえが悪いので補聴器が要ると思っていたら、実は滲出性中耳炎(痛くない中耳炎で貯留液を抜くと聞こえが回復します。)であったとか、耳垢が詰まっていただけということもよくあります。また慢性中耳炎や聴神経腫瘍が潜んでいたりして放置すると難聴が進んだり、めまいの原因になるケースもあります。まずは耳鼻咽喉科で難聴の原因をチェックしてもらうことが大切です。現在約4割の耳鼻咽喉科医が補聴器相談医の認定を受けています。日本耳鼻咽喉科医学会のホームページで簡単に検索可能です。また補聴器相談医なら認定補聴器技能者という補聴器についての知識や技術の確かな専門家がいる認定補聴器専門店を紹介していただけると思います。補聴器相談医が難聴の診断をつけて、補聴器がその方にとって必要と判断した場合、証明書を無償で書きます。その証明書があると補聴器の購入費用が医療費控除の対象になりますので、補聴器相談医に気楽に相談してみてください。その他、難聴が重度で身体障害に該当する場合は補聴器の支給、補助を受けることができます。また18歳以下の軽度・中等度難聴者への助成制度もあります。家族の収入制限など制約はありますが、市町村の障害福祉課に問い合わせてみてください。

中耳炎

中耳炎

中耳炎は子供に発症しやすい病気です。

それは、耳と鼻をつないでいる耳管という管が、大人と比較して太く、短く、傾斜もなだらかなため、鼻やのどの影響を受けやすく、またウイルスや細菌が中耳に入りやすいためです。

急性中耳炎

症 状

急性中耳炎

耳が痛い
 発熱
 耳だれが出る
 耳の詰まった感じがする
 聞こえが悪い


3歳以下のお子様の80%が一度はかかると言われています。風邪などの鼻水が原因となることがほとんどです。

細菌やウイルスが、耳管(鼻と耳をつないでいる管)を通り、鼓膜の奥(中耳という空間)に入り、炎症がおきる病気です。

一般の方が思われているような耳の外から水や菌が入って急性中耳炎になる事はほとんどありません。

さらに進行すると鼓膜の一部が破れて、耳から耳だれが出てきます。

小さなお子様に多い理由は、大人と比較して、耳管が太く、短く、水平に近いですので、鼻水の影響を受けやすいからです。

大人の場合は重症化、難治化することは比較的少ないのですが、乳幼児、特に集団保育(託児所や保育園)の場合は再発しやすく、重症化、難治化することもあります。

放置しておくと、滲出性中耳炎や慢性中耳炎に移行する可能性が高くなります。

治 療

急性中耳炎の治療

急性中耳炎診療ガイドライン(日本耳科学会発行)に沿って、患者様のご希望やライフスタイルに合わせて治療を行います。

まずは抗生剤と鼻水をおさえる薬で治療していきます。

通常、治るまでに約5日~2週間程度かかりますので、完治するまで治療継続が必要です。
(炎症の程度により治るまでの期間が異なります。)

膿がたまり鼓膜が腫れ、痛みが強いときや高熱が続く場合は、痛みを早く取り熱を早く下げるために、鼓膜切開術(鼓膜に2~3mm穴を空け、鼓膜の奥に溜まっている膿を除去)を行います。

当院ではできるだけ鼓膜切開をしないで完治することを目標にしておりますが、必要と判断したときは鼓膜切開をお勧めします。

ちなみに切開した鼓膜の穴は通常、数日で塞がります。

滲出性中耳炎

症 状

滲出性中耳炎

難聴
 耳のつまった感じ
 耳鳴り
 呼んでも振り向かない
 テレビの音を大きくする
 大きな声でおしゃべりをする


滲出性中耳炎とは、鼓膜の奥の中耳という空間に滲出液といわれる液がたまって、音が聞こえにくくなる中耳炎です。 

この滲出液は元々人間の体の中にある液体です。お風呂やプールの水が中耳という空間に入ったものではありません。

耳と鼻をつないでいる耳管という管が正常に機能せず鼓膜の奥(中耳という空間)ににじみでてきた液体成分です。

お子様自身が難聴に気づく事はまれですので、上記のような症状がみられたときに、滲出性中耳炎を疑う必要があります。

治 療

滲出性中耳炎治療アルゴリズム(日本耳鼻咽喉科臨床学会)に沿って、患者様のご希望やライフスタイルに合わせて治療を行います。

中耳の粘膜を正常化するお薬や鼻水をおさえる薬で治療します。

鼻の処置やネブライザーにより鼻をきれいにし、滲出性中耳炎を悪化させる要因を取り除きます。

「耳管通気」といわれる耳管に空気を送って、滲出液がなくなりやすくする治療をします。そのほかには鼓膜マッサージを行うこともあります。

クリニック案内

アクセス

  • 電車
神戸市営地下鉄西神・山手線
西神中央駅徒歩1分直結

  • バス
神戸市営バス・神姫バス

西神中央停留所下車 徒歩1分

  • 駐車場

駐車台数 50台
※受付にて駐車券を配布しております。

医院名 医療法人社団
マスイ耳鼻咽喉科
院長 増井 裕嗣
住所 〒651-2273
兵庫県神戸市西区糀台5-10-2
西神センタービル2階
電話番号 078-991-6880